ベクトログ

徒然を赴くままに

スリランカの人の英語

昨年末は、スリランカに行ってきたので、そのときのことを思い出して書いてみようと思います。

 

僕にとっては初めての南アジアの国、どこか東南アジアとも違う、柔らかな空気がそこにはありました。

空港では、当然のごとくタクシーの呼び込みにつかまりますが、そんなにしつこくありません。断って、「ところでバス乗り場は?」と聞くと、親切に連れて行ってくれました。

スリランカは、コロンボは中国資本が入ってどんどん発展している印象でしたが、地方はインフラも十分整っているわけではなく、1週間の滞在中、宿にいた間だけでも3回停電したし、ちょうど行ったときは、季節外れの記録的大雨だったらしく、交通はマヒ、土砂崩れもいたるところで起きていました。

 

それでも、人との触れ合いがあれば楽しめます。スリランカの人々は、本当に親切、かつ、多くの人が英語を話せました。地方でローカルバスを待っている老人も、小学生ぐらいの子供も、何か尋ねると、普通に英語でコミュニケーションがとろうとしてくれます。

 

ダンブッラの宿の家族も、旦那は国営機関の技術者として働いていたが、すでに定年退職しており、フレンドリーに、英語を話します。高校生と公務員の娘さんは、Weatherの綴りが不確かでも、会話で楽しむことができました。とてもプラクティカルです。

 

クリスマスに家族旅行していた小学生の女の子(スリランカでは70%ほどを仏教徒が占めるが、クリスマスは祝日です!)と電車でいっしょになりました。いっしょに来ていた友達家族の子供とずっとふざけあってはしゃいでいましたが、急に静かになり、気になってみてみるとノートに向かって英語の宿題をしているではないですか。

 

ひたむきさ、真面目さ、親切さ、寛容さ、人々の強さがそこにはありました。数年後に行くと、状況も変わっていそうです。またひとつ、好きな国ができました。

塩の量からみたマクドナルドのオペレーション

製造業の製造部門にとって、「品質」とは、いつ・だれが・どこで作っても同じ、決められた規格の製品を作ること。

 

とは、会社に入って先輩に教えられた言葉で、それまでの自分にとっての「品質」の定義とは異なる新しい、製造者側からの見方でした。

 

僕はフライドポテトが大好きで、高校生のころは食堂で毎日ポテトを買うということを日課にしていたぐらいです。それも、10代の若者の傾向に違わず、濃い味が好きだったため、いつも「塩多め」といって、かける塩の量を少し多く注文していました。

そして学校の食堂だけでなく、マクドナルドでもよく、「ポテト、塩多めで」と頼んでいました。

 

しかしちょっと前から、近所のマクドナルドでそれができなくなりました。そのとき言われた理由が、「ポテトにかける塩の量を一定にしなければいけなくなった」というようなことで、欲しいなら別袋でお渡しします、と言われました。

最近でこそ、塩多めをあまり求めなくなってきたこともあり、この店舗はたまたまそんなものなのかなぐらいに思っていましたが、たまたま最近ニュースを観ていて、マクドナルドが、かける塩の量を一定にするための塩入れを導入したと言っていて、これかと思いました。

 

しかしよくよく考えると、そもそもマクドナルドほどの大手フードチェーンで、フライドポテトという味付けは塩のみの商品で、今までその味にダイレクトに影響する重要な塩の量を一定にするというオペレーションを、正確には実施していなかった(できていなかった)ということに驚きました。思い返すと、店舗や人により、塩の量がまちまちだった気もします。物理的には、かける塩の量を一定にするのは難しいことではないと思うのですが、なにか別に理由があったのでしょうか。

最近、気になったことです。

自分の働くモチベーション

僕は現在の会社で社会人として働き出してまだ4年ほど。

今はメーカーで製品開発を行っていますが、この職種の前は、工場でいわゆる生産技術的な仕事をしていました。

 

以前、今の職種で仕事をしていて感じていて気付いたことが、僕の働くモチベーションは、「より近しい人に影響されやすい」ということでした。

 

前の職種は、自分が工場のオペレーションを行うのではなく、オペレーターが仕事を、時間をかけず、やりやすいように、楽になるように改善を考え、実行していくことがメインタスクでした。それが結果として、工場のオペレーション効率アップにつながり、低コストにつながります。

自分の組織の、身近にいる人に直接的に貢献するために働くこと、結果が日々、目に見える、つまり結果のフィードバックがとてもはやいことが、自分にとってすごくモチベーションにつながりました。

 

今の仕事は、プロジェクトベースで、マーケティングからのコンセプトをもとに、製品を開発し、インダストリアルレベルに落とし込み、期限内に無事出荷させることが仕事です。この仕事では、お客様が喜ぶ製品を生み出すために働きますが、それは今の職種からは見えにくく、成果も日々追えるものでもありません。これが、今でこそマシですが、当時は、自分の働くモチベーションに結び付きにくく、何のために働くのかということをより意識させられるようになりました。

 

こう考えていると、自分のマインドは弱いなと感じてしまいます。

どこまで広く考えて、モチベーションを結び付けていくにはどうしたらよいか、模索しています。

子供に住んでほしい街

僕は海外に行くことが好きです。

日本では考えたこともないようなことに触れられることがあり、好奇心を揺さぶられます。

 

昨年、ロンドンにいってきました。僕は、将来、自分に子供ができれば、ぜひ高校・大学までに一度はロンドンに住んで欲しい、そのために必要であれば支援してあげられるようにしたいと思いました。

 

ロンドンには1週間ほど滞在しただけで、現地で仕事をしているわけでもないですが、自分が見て感じたありのままの姿からそう思いました。僕が子供に勧めたい理由が次の3つです。

 

まず、ロンドンは、思ったより安全です。

僕自身、現地に知り合いがいるわけでもなく、一人で出歩いていましたが、夜でもあまり身の危険は感じませんでした。そしてどこの国でもいるように、物乞いは話しかけてきますが、彼らがなぜかフレンドリーで、常にスマイルでした。施しを断っても、スマイルでした。たまたま、ということもあるでしょうが、最低限の警戒さえ怠らなければ、安全です。

 

2つ目は、ロンドンでは主要な美術館・博物館などが無料です。

ロンドンはさすが古くからの歴史を持つ街で、大英博物館をはじめとする、有名な美術館・博物館が数多くあります。そして、これらの多くの入場料は無料となっています。また、館内にはボランティアの係員が多くいて、社会教育で訪れていた子供たちに、各展示物の前でレクチャーを行っていました。そのレクチャーの仕方も、相互対話式で、日本の詰め込み型の教育とは異なる、魅力的なものでした。こういう環境でこういう教育を受けていれば、日本にいるよりもアート・デザインに対する感性を高められると思います。

 

3つ目は、いわずもがなですが、ロンドンは多文化の街です。

白人はもちろん、東洋人、アフリカ系、中東系など多種多様な民族が住んでいて、私のように日本人が一人でいても、ツーリストのような目で見ません。ここでは、外見・宗教・考え方など、違うことが普通です。違うことを尊んでいる文化が根付いていると感じました。たくましく、臆せずに成長していける場所だと思います。

 

とはいいつつ、子供には自由に何でも挑戦してほしいなと思います。結婚もまだしてませんけどね。

最近、自分とよく向き合うことができていて、もっと考えていることをうまく言葉にしたいと思う限りです。

外国人と日本の地方

昨年末に、熊本・大分に旅行にいっていきました。九州自体にいくのは約3年ぶりで、熊本・大分にいくのは初めてでした。

 

今回いって驚いたのが、中国人・韓国人観光客の多さでした。随分前のニュースですが、京都や秋葉原は中国人団体旅行客に人気と取り上げられていました。ただ、熊本や大分は観光地と言えど、日本ではローカルで首都圏・関西圏からも離れているので、日本人の(特に高齢の)旅行客が多いと思っていました。

 

それが、圧倒的に中国人・韓国人が多く、特にバスツアーで来る団体客が非常に多かったです。僕が訪れた日がまだ年末休暇に入る前の平日だったこともあるでしょうが、阿蘇の噴火口では、日本人は一人も見ず、中国人の団体バスツアー客だけでした。

 

考えてみれば、九州は中国や韓国と地理的に近いし、彼ら・彼女らにも親近感があるのかもしれません。

 

改めて、アジアの国々が豊かになり、どんどん国を渡っていることを目の当たりにしました。

 

彼ら・彼女らに日本の魅力をもっと知ってもらいたいと思います。日本には都市だけでなく、地方に素晴らしい場所が多くあります。もっと地方も外国の方に知ってもらい、来てもらい、楽しんでもらえるようにしていくことが大切だと思いました。

町興しを、国内向けだけでなく、グローバルに向けていくことが大切。

「ヱヴァンゲリオンと日本刀展」に行ってみて

先日、東京上野の森美術館で開催されていた、「ヱヴァンゲリオンと日本刀展」に行ってきました。

 

以前から気になっていたのですが、この題名を最初に見た時、「ヱヴァンゲリオンと日本刀にどういう関係が?」と思ったのが率直な感想でした。ヱヴァンゲリオンについては、かなり流行からは遅れていますが、数年前、僕が大学生のころにハマって、毎日観ていたのですが、日本刀なんて出てこなかったなーと。

 

で、行ってわかりましたが、「ヱヴァンゲリオンANIMA」という原作から展開したアナザーストーリーでヱヴァがソード系の武器を使うことから、この企画展が生まれたんですね。ファンの方にはお恥ずかしい限りです。

 

そんな無知な僕ですが、この展示を見て、「これがwin-winの関係というものなんだな」と実感できました。

 

ヱヴァンゲリオンは、若い世代から中年の方まで、今でも幅広く根強いファンがいます。僕のようなにわかファンでも行きたいなと思うので、ヱヴァ関連のイベントに詰めかけるファンの方はとても多いと思います。また、「ヱヴァンゲリオン新劇場版Q」がちょうど一年ほど前に公開され、次回作の公開が待望されていますが、まだ公開予定日は未定となっています。ファンの熱を冷まさないようにするためにも、いいタイミングでの企画だったのでは。

 

一方、日本刀の主催側からすると、日本刀の製造プロセスや職人の方々について、若い世代が知る機会というのはそうなかったと思います。僕も日本刀の作り方、どういう方々が作っているのかはじめて知りましたし、日本の伝統技術・産業について興味をそそられました。「まずは知ってもらう」という目的のため(本来の意図は不明ですが)には、足を運ぶのにとても行きやすい展示会だと思いました。

 

win-winを作る」ことがよく謳われますが、実際にそのような関係を作ることは、お互いの利害関係があり、多くの場合、チャレンジングだと思います。

今回のような展示を参考に、自分の仕事でもwin-winについて考えていこうと思いました。

こんなにあって大丈夫か、ファストフード激戦区

僕は学生時代、京都に住んでいました。周知のとおり、京都は様々な遺跡・名所があり、中心部には都会の街並みが広がり、少し外に行くと自然に溢れているとても魅力的な街です。チャンスがあるならもう一度住みたいと願う街です。

 

そんな京都の食といえば言わずと知れた京料理が有名で、京都の繁華街、祇園では各名店がしのぎを削っていますが、実はその裏で影に隠れて熾烈な戦いが繰り広げられていることはあまり知られていません。場所は左京区百万遍交差点。ここは半径30m圏内に、吉野家松屋すき屋、マクド、モス、ココイチ、ラーメン屋数軒、個人定食屋数軒が立ち並ぶ、知る人ぞ知るファストフード激戦区です。

 

先月ふと立ち寄ると、そこにさらに増えていました、サブウェイと餃子の王将が。もうここまでくると、交差点自体がひとつの町のようです。一週間ではローテーションできないほどです。

 

次行く時にはどうなっているか、進化が楽しみな交差点です。